すべてのターンは、ズレている?


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■■   【週末スキー♪ラクラク上達レッスン】  第2号

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<読者数   28部>━


「貴女にはこれ以上、ムダなお金と時間をかけてほしくない・・・」

    誰も教えてくれなかった、スキー上達の真実?

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 「いままで教わったことは、全部忘れてもイイかも?・・・」

 ◎スキーが上手くなりたいけれど、
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  【カンタン】【楽々♪上達】【省エネ】【週末スキー】

  「今までナイショにしていてゴメンなさい (*_ _)人 」
             by 元プロスキーインストラクター


    ●第002号●2009年10月23日発行●


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■ 目次 ■

・本日のテーマ
【1】上手な人はターンが切れている?
【2】スケートからヒントが?
【3】なまらスゴイ!アイスバーンを滑るには?
【4】スキーが曲がるメカニズム?
【5】あなたにとって、ソレは必要な技術なのですか?
【6】自分のレベルにあった目標を持とう!
・本日のまとめ
・次回のテーマ

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■■ 本日のテーマ
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■■     「すべてのターンは、ズレている?」
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・・・ゲレンデを滑るたくさんのスキーヤーたち。

その中でも、スピードに乗って

上手にカービング・ターンをする上級者たち・・・

ああ、ステキ! 憧れちゃう〜!


着いて行っちゃおうかしら?

手取り足取り教えてくれないかな?・・・


でも・・・でも・・・ゴーグルは外さないでね?(ガックシ!)


これこそゲレンデでよくある典型的なパターン(笑)
これも一つの「SKI★MAGIC」なんです!



【1】

上手な人はターンが切れている?


 カービングスキーの登場で、ほとんどのスキーヤー
 切れるターンが出来るようになりました!


 誰もがエッジを立て、両方のスキーで、
 ギンギンにカービングをしています!


 大回りはもちろん、小回りだってカービング
 コブだって、深雪だって、いつでもカービング


 日本全国どこでもカービング
 いえーい!!・・・


 そんなバカな・・・と、私は思います。
 今私たちは、カービングスキーで「切れのいい」ターンを
 目指しています。

 トップスキーヤーの滑りを見ると、確かにスキーが
 切れているように見えますよね?


 でも、あなたのターンは思うように「カービング」していないと
 感じることでしょう・・・
 でもご心配なく!!


 トップスキーヤーも、上級者も、皆さんも同じです。
 もちろん私のターンもほとんどズレています。

 では、最初に宣言してしまいましょう!


「 す べ て の タ ー ン は 、 ズ レ て い る 」


  !


  ?


 スキーはズレなくちゃ曲がらない(向きを変えない)って、
 知っていますか?


 それでは「切れる」ターン、「カービング・ターン」って
 何でしょう?
 トップスキーヤーが見せる、あの切れのいいターンは
 幻だと言うのでしょうか?
 そのあたりをこれからご説明いたします〜

(注:カービング=彫ると言う言葉が語源です)


【2】

スケートからヒントが?


 それではこのことを、スケートと比較して説明すると
 よくわかると思います。

 スケート靴はエッジのみで氷の上を滑ります。

 氷(雪がさらに固まったもの)の上を、
 固い氷面の上を硬いエッジで滑り、
 まったくズレない滑走をしようとします。


 フィギュアスケートでもスピードスケートでも、
 上手なスケーティングはエッジから氷が飛び散ってませんね?


 実はここに、スキーにも共通する「ターン」のヒントが
 隠されているのです・・・


【3】

なまらスゴイ!アイスバーンを滑るには?


 私は以前、北海道でスキーをしていました。
 北海道の道東方面にあるスキー場って、
 人工雪で斜面をつくっている所があります。
 実は、この地方は北海道でも雪の少ない所なのです。


 そのかわり「マイナス30℃」!?のめちゃくちゃ寒い中で
 ナイタースキーをすることもあります。
 はっきり言って、肺が凍るかと思うくらい寒いですwww

(だから、スキーよりもスケートが盛んなんですね)


 その人工雪で固めた斜面は、雪面という常識を超えています。
 まさにスケートリンクに近いカチカチの斜面です!

 そんな斜面では、斜面に立っていたくても、
 ズルズルと横に滑ってしまうほどツルツル。
 子供や一般レベル(初心者〜上級者までも!)のスキーヤーでは、
 ターンしたくても、エッジは食いつかず、
 ズレズレのターンになってしまうんです。


 そんな厳しい条件で、思い通りにターンをするには
 どうしたらいいのでしょう?
 コツは何かというと、


 「 エ ッ ジ を 立 て な い で 、

   力 を 抜 い て 、

   板 の 真 ん 中 に の る 」


 ・・・・・・どうでしょう?
 いわゆる、カービングターンの常識とは
 かなり違ってませんか?



 「エッジを立てない?」

  ・・・ カービングスキーの滑り方では、ないですね?


 「力を抜く?」

  ・・・ スキーに力を入れないでターンができるの?


 「板の真ん中にのる?」

  ・・・ カカトにのると板がよく切れ、走るんじゃないの?



 正直、アイスバーンではスキー板の性能が非常に重要になります。
 各メーカーのトップモデル、高額なスキーといえども、
 アイスバーンでは全然歯が立たないスキー板もあります。
 それがたとえ最高峰のレーシングモデルでも、
 ホンモノのアイスバーンではエッジが喰い付いてくれないのです。

 だから、その地方のスキー場の地元の上級者やレーサーは、
 使用メーカーが偏ってくる傾向があります。


 正確に言えば
 「あるメーカーの板は食いつかないから、使わない」
 そういう傾向があるのです。


 (スキー板の性能の知られざる秘密(?)については、
  また別の機会にお話したいと思います。)


【4】

スキーが曲がるメカニズム?


 では一般的な軟らかい雪の斜面はどうでしょう?
 日本のほとんどのスキー場では、アイスバーンにはなりません。
 アイスバーンと呼ぶことはあっても、雪が固まっただけで、
 本当に氷になってはいないからです。


 軟らかい雪面の上をエッジを立て、
 スキーを食い込ませてターンしようとすると・・・
 スキーは雪面で雪を押しのけながらターンをしていきます。


 その証拠に、スキーの脇から押しのけられた雪が飛び散ります。
 そう、雪煙が上がりますね?


 スキーに体重をのせる→スキーはたわむ→エッジがしなる

 エッジを立てる→エッジが雪に食い込む→板がずれる


 以上のような現象が起きてターンができるのです。



 ・・・つまりこういうことなんです。


 「 雪 煙 が 上 が っ て い る 時 は 、

   ス キ ー は ズ レ な が ら

   タ ー ン し て い る 」



 上級者も、技術選クラスのトップスキーヤーでも、
 ターンの途中で雪煙が上がる時があります。

 それは、どの場面でしょうか?


 ターン前半?

 ターン後半?

 切替えの時?


 雪煙があがるとき、それはほんのわずかでも、
 ターンの中でスキー板がずれている瞬間なのです。


 皆さんの滑りでも、ターンの中で
 雪煙の上がらない時がありますね?

 それは、ストックをつく時が多いと思います。
 つまりターンとターンのつなぎ目。

 なぜなら切替えの時は、ほとんどのスキーヤー
 板の動きが止まり、「斜滑降」になるからです。
 その時板はほとんどズレずに進んでいるはずです。


【4】

あなたにとって、ソレは必要な技術なのですか?


 あなたは、ターンの最中で、すべて雪煙が上がらない
 カービングターンを見たことがありますか?

 トップスキーヤーの中には、どんな条件でも、
 どんな斜面でもそれが出来る人もいます。
 でも、本当に一握りの人です。


 で は 、 あ な た は ??


 雪煙が上がらない、完璧なカービングターンは出来ていますか?
 私にはとてもムリです・・・

 もちろん、トップスキーヤーにとっても厳しくはなりますが、
 ある一定の条件までなら出来ないこともありません。

 しかし技術的にも、実際のゲレンデでは
 とても非現実的で、危険さえ伴います!


 ・・・たま〜の休みに楽しくスキーをしたいのに、

    そんな危険な滑りをする必要があるのでしょうか?


 ・・・1級やその上の資格を目指すのに、そんな現実的ではない

    技術で練習して、上達するのでしょうか?


 さらに上の技術を習得する目標は、とても大切なことです。
 私もソレを目標に、スキーのトレーニングをしてきました。

 でもそれは「トレーニング」の結果得られるご褒美。
 週末スキーヤーでそんなトレーニングが出来、
 そのレベルまで到達する人はそんなに多くないはずです。



 前回のコラムでも書いたことを思い出してください・・・


 「 スキーの基本は、

   外スキーでターンを仕上げることです 」



【5】

自分のレベルにあった目標を持とう!


 スキー技術の基本が出来ていないのに、
 カービングターンの「真似」を一生懸命するのは、


「1回転ジャンプも出来ないのに、
 3回転半ジャンプの練習をする」


 のと同じだと思います。
 非現実的ですよね?

 ここを理解してくだされば、
 あなたのスキーはもっと上達します!


 我々一般スキーヤー(上級者も含みます!)が
 目指さなければならない目標とは、


「 もっと、スキーをズラす練習をして、

  ズレをコントロールする技術を身につける 」


 ことです!!

 ・・・ところが、

 その結果、驚くことが起きてきます?

 ・・・???


 「 きちんとズラすターンができた時、

   あなたのターンは今よりずっと切れている 」



 「そんなことでカービングが出来るようになるの?
  信じられない〜!



 いいえ〜、心配は要りませんヨ!


 だって・・・



「 す べ て の タ ー ン は、 ズ レ て い る 」



 のですから!!



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■■ 本日のまとめ  
■■ 【SKI★MAGIC】の基本練習では、いわゆる
■■ 「カービングターン」の指導は致しません!
■■  その理由は、ここまで読んでいただいた方には
■■  ご理解いただけると思います。
■■  皆さんに習得していただくのは、ズラす技術!
■■  きちんとズラす練習! たとえカービングスキーでも!
■■  今までのスキー板と同じ練習をします。
■■  でも、その先にあるのは・・・
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■ 次回のテーマ ■

 いよいよ、トップスキーヤーの演技力を大解剖します!

 指導者の皆さんも、上級者も、全てのスキーヤー必読です。


 「間違った情報」に、一般スキーヤーが踊らされています!
 トップスキーヤーの滑りに惑わされてはいけません。


 近年の「技術スキー界」の変化の大きな特徴は、
 トップスキーヤーが我々に見せてくれる、
 「スキーの演技」なんですヨ〜!


 な? 「 演 技 !」 ??


 「さらっと」爆弾発言?してしまいました。
 何言ってるの? とお思いの方もいらっしゃるでしょうネ。
 それでは、次回の【メルマガ】で、
 そのナゾが解き明かされます!
 お楽しみに♪